ホットプレスによるSiAlON粉末の焼結
ホットプレスの特徴
粉末冶金プロセスとは金属やセラミックス粉末を原料粉末を所定の形に成形し、焼き固めることで製品を得るプロセスで、基本的に陶器の皿や壺などを製作する陶芸と同様のプロセスです。原料粉末が粘土のような天然鉱物ではなく、管理された工程で製造された高純度で微細な粉末を使用すること、焼結した製品の密度がほぼ真密度まで到達していることなどが、陶芸と異なる点です(図1)。
分析結果
SiAlONセラミックスのような非酸化物系セラミックスは焼結しにくい材料が多く、外部から加圧して焼結を行うことで、比較的容易にち密な焼結体を得ることが出来ます。
SiAlON粉末をホットプレスで焼結した時の密度は焼結温度1600℃から1700℃の間で向上し、1700℃および1800℃で3.1(g/cm3)を示し、ち密な焼結体を得ることが出来ました(図2)。
ホットプレス(加圧焼結装置)について
焼結方法は2つに大別され、製品を炉内に設置し加熱する常圧焼結と外部から圧力を加えて焼結する加圧焼結があります。常圧焼結は、サンプルを大量に設置し焼結できるためコスト低減に有効な一般的な焼結法です。一方で、焼結が困難な素材やち密な焼結体を得るためには加圧焼結が有効な手段です。ホットプレスは、一軸加圧をしながら焼結を行う装置です。一般的には、原料粉末をカーボンダイスに封入しカーボンパンチで加圧しながら焼結を行います。KISTEC所有のホットプレス概要を図3に示します。
ご利用を希望される方へ
このページのご紹介内容は、試験計測(依頼試験)、技術開発受託(受託研究)でご利用いただけます。
料金表(単位欄にメーカー・型式を表記している場合:機器使用料金(特に記載がない限り単位は1時間あたり))料金NO. | 項目 | 単位(又はメーカー・型式) | 料金 |
---|---|---|---|
E0460 | ホットプレス処理 | 1時間当たり | 9,350円 |
関連リンク
材料 セラミックス/無機酸化物、粒・粉体|技術分野 強度、熱・温度、試作加工・製造|分析・試験・評価法 組成成分、微細構造、強度、硬さ、その他
- この分析事例に関連するお問い合わせ
- 担当:機械・材料技術部 材料物性グループ